パワースポット

「天岩戸」神話に由来するパワースポット、戸隠神社に行ってみよう!

戸隠神社

長野市の北側にそびえる標高1904mの戸隠山。
その山腹に、日本の神話「天岩戸隠れ」に由来する神々がお祀りされている戸隠神社があります。
奥社・中社・宝光社・九頭龍社・火之御子社の五社からなる、創建から2000年余りに及ぶ歴史を刻む神社です。
樹齢400年の杉並木が続く「奥社」を中心に、『木』と『山』の気があふれるパワースッポットです。

神話【天岩戸隠れ】とは?

日本の皇祖神とされる、天照大神(あまてらすおおのかみ)が、弟のスサノオノ命(みこと)の乱暴狼藉に耐えかね、天岩戸の洞窟に身を隠してしまいます。
太陽神が隠れてしまったため、世界はまっ暗闇に包まれ、さまざまな災いが起きてしまいます。
困った八百万の神々が、洞窟から出てもらう相談をします。
オモイカネノ命(中社)が、リーダーとなり岩戸から出てもらう様々なアイデアを出し、
アメノウズメノ命(火之御子社)が、神懸りして舞い踊り、八百万の神々を涌かせ、天照大神が「なにごとだろう?」と岩戸を開かれたところを、
タヂカラオノ命(奥社)が、大力で外へ岩戸を放り投げ、天照大神様が無事もとの世界に戻られ世の中に光が取り戻された。

その岩戸が落ちた場所が今の戸隠山になったといわれています。

戸隠神社の基本情報

所在地 〒381-4101 長野県長野市戸隠3506
アクセス 【電車】JR「長野駅」よりバスで約50分
【自動車】上信越自動車道「長野IC」より約40分、「信濃町IC」より約40分(宝光社まで)
駐車場 有 (一部有料)
戸隠五社 奥社・九頭龍社・中社・火之御子社・宝光社
主祭神 天手力雄命(あめのたぢからおのみこと) 奥社
九頭龍大神(くずりゅうのおおかみ) 九頭竜社
天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと) 中社
天鈿女命(あめのうずめのみこと) 火之御子社
天表春命(あめのうわはるのみこと) 宝光社
創建 孝元天皇5年(西暦 紀元前210年)
社格等 旧社格は国幣小社、現在は神社本庁の別表神社
電話番号 026-254-2001
ホームページ https://www.togakushi-jinja.jp/

神話由来の戸隠神社ですが、平安時代末期より修験道の霊場として栄えました。
当時は、比叡山、高野山と共に「三千坊三山」と言われるほどでした。
神仏習合のころは戸隠山顕光寺と称し、江戸時代には徳川家康の手厚い保護を受け、上野寛永寺の末寺となりました。
善光寺と共に、全国から広く信仰を集めました。
明治の世になり、戸隠は神仏分離の対象になり、戸隠神社と名前を変え現在に至ります。

戸隠神社までのアクセス

東京都心から約270km。
1泊2日で善光寺詣りと合わせての参拝がオススメです。

電車にて

東京駅~北陸新幹線~長野駅 1時間40分 8,540円
「長野駅」よりアルピコ交通バス ループ橋経由戸隠高原行きで宝光社まで 約1時間 1150円
(料金は執筆時現在のものです)

自動車にて

関越・上信越自動車道「長野IC」より約40分、「信濃町IC」より約40分(宝光社まで)
都心からSA(サ-ビスエリア)で2回の休憩を入れて4時間30分くらいです。

日帰りで、都心から出発するバスツアーもあります。
かなりの強行軍ですが、時間のない方にはオススメです。

いざ戸隠神社へ

戸隠神社 奥社 隋神門戸隠神社は、五社から成り立ちます。
九頭龍社(くずりゅうしゃ)祭神 九頭龍大神(くずりゅうのおおかみ)だけは、天岩戸の神話とは関係なく、元々この地の地主神様です。
奥社創建の後、平安時代に宝光社(かつては宝光の院)、中間地点の中社(かつては中の院)、火之御子社の順に建立されていきました。
かつては麓(ふもと)の善光寺をお参りしてから戸隠にお参りするのが一般的でした。
それにならって一番麓側の宝光社から、お参りしていきましょう。

宝光社

戸隠神社 宝光社275段の石段宝光社の前に降り立つと、275段の石段がそびえたちます。
かなりの急角度です。
1/5くらい登ったところの鳥居をくぐって境内に入ります。
左側にWC、右手奥にお手水舎があります。
あと200段くらいありますが、がんばって登りましょう。
石段キツい方は、50段くらい上ったところ左側に「女坂」がありますので、そちらから行っても大丈夫です。

戸隠神社 宝光社

ご祭神は、天表春命(あめのうわはるのみこと)
中社のご祭神、天八意思兼命(アメノヤゴコロオモイカネノミコト)の子神にあたります。
安産や子育ての神、女性や子供の守り神です。
戸隠神社 神道
社殿左側に社務所、そして社殿右奥のかつてよりの参詣みち『神道』(かんみち)を通って、火之御子社へ向かいます。
奥社の杉並木の参道も素晴らしいですが、さまざまな種類の樹々のこちらの神道の雰囲気もとても素敵です。
柔らかで暖かいとでもいいますか、奥社の杉並木と対照的な雰囲気です。
戸隠神社 神道
道標で右手に降りていきます。

火之御子社

戸隠神社 火之御子社ご祭神は、天鈿女命(あめのうずめのみこと)社殿横には樹齢500年を超える、ご神木の夫婦の杉(二本杉)があります。
戸隠神社 火之御子社 夫婦杉

パワースッポットの御神木によく見られる現象の、樹皮がねじれ巻きながらそびえ立っています。

戸隠神社 中社

戸隠神社 中社
ご祭神は、天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)
アマテラスを岩戸から元の世界に戻ってもらうプランを考えた知恵の神様。
リーダーシップをとって大役を果たし世界に光を取り戻しました。
学業成就、縁結び、開運厄除、家内安全などの御神徳があります。

W 三本杉

戸隠神社 中社 三本杉
中社の鳥居をくぐったところに、根もとから三又に別れた樹齢800年を超える三本杉があります。
そこを頂点にちょうど正三角形の位置に、ご神木が2本あります。
その意味でも、三本杉と呼ばれています。
じかに触って「木」のパワーをいただく事ができますよ。
石段を登ったご本殿前にも樹齢700年を超えるご神木があります。

さざれ滝

戸隠神社 中社 さざれ滝ご本殿の天井には狩野派の天才絵師、河鍋暁斎(かわなべぎょうさい)による龍の天井画があります。
こちらの龍が描かれたご朱印帳はカッコいいですよ。
ご本殿左側に社務所、右側にかつては禊ぎ(みそぎ)や水行をしていたさざれ滝があります。
ここもとても、いい『気』が満ちています。
運が良ければ、水が落ちるところに小さな虹がかかっているのを見ることができます。

戸隠神社 奥社へ

戸隠神社 杉並木から隋神門
中社から奥社まで、そのまま神道を歩くと約30分、バスで10分です。
バスは通常1時間に1本ですが繁忙期の土日などはシャトルバスが運行される期間があります。
駐車場にWCがあります。
奥社まで往復1時間以上かかりますので、お手洗いを済ませておきましょう。
道路から下ったところに鳥居があります。
行きは、途中の隋神門まで20分、そこから奥社まで20分みてください。
隋神門より先が杉並木となります。
戸隠神社 奥社参道
手前は、さまざまな樹々が生い茂るほぼ平坦な道を行きます。
杉並木は素晴らしいですが、このあたりの参道も別な趣があります。
戸隠神社 参道の水芭蕉
春先、両側の水路には水芭蕉(ミズバショウ)が咲きます。

隋神門

朱塗りの柱に、苔や草が生えた茅葺き(かやぶき)の屋根が印象的な隋神門。
悪しきものが、入り込まないように守っています。昔の仁王門。
戸隠神社 杉並木の参道
ここから先が樹齢400年以上の杉並木が続きます。
覆いかぶさるようにそそり立つ杉並木の参道は、今までと空気がまったく違う雰囲気を漂わせます
隋神門を過ぎると、徐々に傾斜もきつくなってきます。
10分くらいでとてつもなく激しい石段となります。
参道ではなく完全に登山道です。

飯縄社(いいづなしゃ)

戸隠神社 飯縄社
石段になって左側の祠は、飯縄社、奥社の末社です。
戸隠山の東南、飯縄山の神様 飯縄明神をお祀りしています。
健康運アップのスポット、戦いの神様です。
飯縄山は戸隠山とともに、山岳信仰・修行のお山でした。
息も切れギレになったところで、左手に社務所が見えてきます。

水神様

戸隠神社 水神様
社務所が見えてきたところで、右側の沢に降りれます。
小さな水が流れ落ちるところにしめ縄が張られ、水神さまがお祀りされています。
強いパワーが満ち溢れている奥社の中で、心安らぐスポットです。

奥社

ギザギザの頂の麓(ふもと)に鎮座する奥社、あと少しです。
石段途中に九頭竜社がありますが、まずは奥社へ。
写真のようにゴールデンウィーク位まで雪が残る年があります。
戸隠神社 奥社
冬期間、1~3月は完全に雪に埋もれ、閉鎖されます。
ご祭神は、力自慢の神様、天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)
開運・心願成就・五穀豊熟・スポーツ必勝などのご利益があります。
身体が引き締まる思いがしてきます。

九頭龍社

ご祭神は、九頭龍大神(くずりゅうのおおかみ)
戸隠山の地主神。
水の神、雨乞いの神、縁結びの神として信仰されています。

戸隠神社 御朱印とお守り

五社すべてで、ご朱印を授かると記念のしおりが頂けます。
火之御子社だけ、神職さんがおらず社務所もありません。
ご朱印は宝光社か中社、お守りは中社でいただきます。
戸隠神社のお守りでは、奥社の「勝守」中社の「金運招福守」宝光社の「安産守」などが人気です。
それぞれのお社の社務所で、のみの取り扱いなので、ご注意を。
そして、『年齢みくじ』とも呼ばれる戸隠神社ならではの、おみくじがあります。
神職さんにこっそりと、年齢(数え年※)を伝えます。
サバを読んではいけません!
すると、神職さんが祝詞(のりと)を唱えながらおみくじを引いてくださいます。
お札のように大きなおみくじです。
持ち帰って、日々の指針とするとよいそうです。
※(誕生日を迎えてなければ+2歳、まだなら+1歳で伝える)

戸隠そば

信州は『そば』のおいしい土地ですが、その中で特に絶品、といわれているのが戸隠そばです。
奥社 鳥居前に2軒、中社周辺に約10軒、おそばやさんがあります。
「戸隠そば」はそばの盛り方に特徴があり、ざるに箸(はし)で1回に一つかみできる分量が、束ねて盛られています。
奥社回りなら、『なおすけ』、中社なら『うずら家』『岩戸屋』あたりがオススメでしょうか。
『ゆたかや』『二葉亭』あたりも。
まあ、どこもハズレなしです。

その他のスポット

中社周辺は、蕎麦屋さんと共におみやげ物屋さんも数軒あります。
おみやげとしては、そばを盛るザルなどの竹細工製品、あと地酒もいいですね。
中社・宝光社地区には、今なお多くの宿坊が残されており内部には、神殿も設けられています。
昔ながらの街並み全体が、国の重要伝統的建造物群保存地区指定されています。
宿泊は断然、宿坊がオススメです。

鏡池

中社、奥社から西側に30分くらい歩いたところに、鏡池があります。
晴れた日、戸隠山が美しく水面に映ることからその名があります。
新緑や紅葉の季節は、まさに絶景です。

戸隠神社まとめ

信州北部の霊峰、戸隠山。
宇宙にそのまま繋(つな)がっているような『気』が満ちている戸隠神社。
神社などに興味のない方にも、ぜひ行ってみていただきたいパワースッポットです。

はい。いってきま~す。